TAjiKA

四代目の日々を綴る日記です。

about

”TAjiKA”は、ハンドメイドならではといえる独特の風合いと、アン ティーク鋏のような優美なデザイン、そして申し分のない気持ち良い切れ味をあわせ持った、こだわりの一品に仕上がっています。

works

”TAjiKA”の商品はこちらから。


遠い異国からのお便り
2013年02月01日

こんばんは。
最近、順調に更新してますね(笑)
頑張って続けます!!



昨年の松屋銀座での催事の前に
あるメールが来ました。
ドイツから帰国された時に
鋏はどこで買えるのか?というメール。
ちょうどタイミング良く催事がある旨
お伝えすると、予定を空けて
朝一番に来て下さりました。



その方も鋏を欲しいと言って下さっていたのですが
今回の目的は、先生へのプレゼント。
というか、先生からのリクエストだったそうです。
いろいろお話したり、サイズに迷った結果
copperの小さい方を購入して下さったのですが
先生に渡した証拠として写真を送って下さりました。



ユーザー.jpg


すっごく嬉しそう!
鋏を受け取った日は
家中を歩き回って
紙を切っていたそうです。



ユーザー2.jpg


やっぱり手が大きいので
鋏がかなり小さく見えます(笑)
だいぶ手に馴染んできたようです。


 


TAjiKAブランドも昔から作っている
竹二ブランドも海外に輸出していますが
私が全く知らない土地で知らない人が使っていて
喜んでくれているというのは
想像できなくて、雲を掴むような話。


でも、実際にこうして写真を送って頂いたり
記事やサイトで紹介して下さるのを見ると
すごく励みになりますし、さらに頑張らないと!
という気にもなります。


沢山は作れないですが、一人でも多く
この方のように喜んでもらえる製品を
作るため、丁寧に、日々修行に励もうと思います。


 


「世界のTAJIKA」


 


を目指して、父と二人(+母・祖母)
さらに頑張ります!!


 
Ich freue mich darauf, fähig zu sein,
Sie etwas Tag zu treffen!
Ich tue mein Bestes, um die bessere Schere zu machen! 


デザインするということ
2013年01月24日


こんばんは。
私に直接会った方は分かると思いますが
正直、とても職人には見えないと思います。

以前は、デザイナーやクリエイター?
と言われることが嫌でしたが
最近は「職人です!」と言った後の
皆さんの顔を楽しめるようになって
ギャップを楽しんでおります(笑)

でも、やっぱり職人と見られたい気持ちはありますけどね。
年齢を重ねれば、そういう深み?ようなものは
出てくるかな?と思っています。
ま、それが必要かどうかは置いておくとして。



広告や本の装丁、ロゴなどなど・・・
デザインと呼ばれるものは沢山ある。
モノのデザインもそう。
今日はデザインということについて
少し考えてみようと思います。


  CHR_0134.jpg


TAjiKAの鋏について、皆さんからよく
「美しいデザインですね。」というお言葉を頂く。
大変ありがたい言葉なのですが
私達(父も含め)は鋏について
あまりデザインをしているという意識はない。


アイデアソースになる形、イメージはあるけれど
アーティストではないので、デザインをしようとして
形を作っていない。


鋏は、特に道具としての機能が必要不可欠なので
奇抜なデザインはいくらでもできるけれど
それを作ったとしても、きっと使いにくい。
それよりは、既にある形や作っている形を
少しずつ、使いやすい形に変化させていく方が
私達の考えには合っている。

flower shearsがいい例で、最初に作ったものと比べると
大まかな形は一緒ですが、全く別の雰囲気になっている。



それをデザインというなら、そうかもしれないが
そうやって作ったものは、ほぼ昔からある形に行き着く。
お花用の鋏、キッチン鋏などなど。



ほんとに昔の職人は偉大だ。
きっと、今の私達と同じように
試行錯誤を繰り返して
あの形に行き着いたのだろう。

多少、削る・加えることのできる箇所はあったとしても
ほぼ形は変わらないと思う。
では、その中で自分達に何ができるか?



昔はなかったより良い材料を使うこと。
勘だけに頼ってやっていた工程を
科学的に見ることで、より性能を高めること。
より永くキレ味を保つ技術を習得すること。


形ではない、「中身」を極める。
それを追求していけば、いつか「パッ」と
良い形が見つかるかもしれない。
使いやすく、見た目にも美しい道具が。




「用の美」




昔から好きな言葉です。
使いやすさから生まれる形には自然な美しさがある。




そういう物を生み出せる人になりたいと思う。




マウリッツハイス美術館展
2013年01月17日


こんばんは。
先週末はHPの写真撮影
明日から東京出張なので
年明けからフルスロットルで
動いているのですが

そんな中、会期終了直前
駆け込みで人気の展覧会に行ってきました。

マウリッツハイス.jpg

「マウリッツハイス美術館展」

混んでいると聞いていたので
開館20分前くらいに行ったのですが
すでに100人程の行列!!
びっくりしましたが、前売券を
持っている人は少なく
行列を横目にササーッと入れたので
待ち時間なく入館。


やっぱり皆さんお目当ての
「真珠の耳飾りの少女」
の前はすごい人でした。
そして、思っていたよりも
絵は小さかったのですが
その存在感は圧倒的でした。

ラピスラズリから得られた
天然ウルトラマリンブルーという
色を使っているらしく
私は昔から青がすごく好きなので
その風合い、色を見るだけでも
十分価値があったなと。

そして、美術の授業でよく覚えている
レンブラントの作品も。
残念ながら、「夜警」なかったですが
本でしか見たことのなかったものを
あんな間近で見られるとは。


他にも、気になった画家が
いましたが、名前忘れちゃいました。。
ほんと、写真かと思うくらいの
細かいタッチ、色の変化。
あれが何百年も前の物というのも
驚きですよね。ほんと。

今度は本場のヨーロッパで
いろんな物を感じたいなと
いう気になりました。
が、いつになることやら?(笑)
そのうち!きっと!


あ、そういえば
こんなものもありました。
今も昔も、美人に変わりはないようです。
あまりに雰囲気が似ていて
最初は気付きませんでした。。

マウリッツハイス2.jpg


そうそう、明日から
東京へ行ってきます。
また弾丸ですが。
帰ってきたら、いろいろやること
残っていますが、blogもドドーっと
書きたいと思います。ではでは


2013初日の出
2013年01月10日



こんばんは。
2013年の目標は既に書きましたが
きれいに見えた初日の出登山のこと
書くのをすっかり忘れてました。。


あまり記憶はないですが
4歳の頃から、ほぼ毎年
兵庫県の千ヶ峰という山に
初日の出を見るため登山しています。
上りながら時間を追って
明るくなる感じを写真で。



2013日の出.jpg


すこーしだけ明るくなって
枝の影がいい感じです。



2013日の出2.jpg


だいぶ明るくなってきました。
でも、これくらいだとまだ
歩いている所は暗い。



2013日の出3.jpg


これはもう頂上に上がってからの写真。
あと数分で日の出だったような?



2013日の出4.jpg


今年はとってもキレイに見えました。



上りは皆で休憩しながら
ゆっくり上がるのですが
帰りはいつも一人で
すたすた帰ります。

みんなで上るのも良いけど
一人も良い。

ほんとに自分以外、人がいないので
目を閉じると、風の音がしたり
氷の溶ける音。
自然の音がたくさん聞こえる。

たぶん、普通に生活していたら
絶対聞こえない音。
五感をフルに使っている感じ。
こういう感覚を感じることって
大事だなと、改めて。


ちなみに、帰りの景色はこんな感じ



2013登山2.jpg


空気が澄んでいるから?
奥に見える山が幻想的です。



2013登山.jpg


これは、日の出が上がった時?か、上がる直前
逆方向を撮りました。月がいい感じ。



今年は山にも上りに行きたいな。
いろんなものがスッキリするというか
ハッキリするというか。
自然はやっぱりいいです。
あ、ボルダリングもやりたいな。
やりたいこといっぱい(笑)



次は何書こうかな?
ではまた〜


手から感じる「違い」
2013年01月09日


こんばんは。
ちょっと空いちゃいましたが
書きたいこと溜まってきたので
ポンポンっと書いていきたいと
思います。



今日は、昨日twitterでも
ちょっと呟いた、「気付き」について。



砥石2.jpg


ちょうど昨日はTAjiKAの
harb shearsの最後の仕上げ
手研ぎをいつものようにしていたのですが
刃の擦れ合う部分はきちんと研げているのに
何か少し擦れ合い方が重い・・・
シュッ、シュッという刃音ではなく
ギギッとなる感じ。
(すみません、擬音ばかりで。。)

そのまま出しても、問題はない状態なのですが
どうも気に入らない。

よーく見てみると、粗い目が少しだけ
残っていたり、刃先じゃなくて奥の方が
少し粗くて、どうやらそこが当たっているよう。

今までは刃音や手から感じる感覚で
研げているかを確認していました。
もちろん、最終的に調子をみて出荷するので
良い状態の物が皆さんのもとに届くわけですが
今回初めて、こういう変な感覚を感じるものは
刃の状態がこうなっている
というのを確認しながら
良い状態へもっていくことができた。

感覚だけでなく、理論というか
きちんと違いを分かって作れるようになった。
これは自分にとって大きいことだなと思います。


研ぎ終わった後のシュッ、シュッという
硬い鋼の擦れ合う音は気持ちが良い。
昨年の展示で体感して頂いた方は
分かると思いますが、あのスムーズな開閉と
軽やかな音はこうした小さな違いを
きちんと修正して、良い状態にしているからこそ
感じられるものなのです。

刃の裏に糸クズや糊などが付いていると
すぐに重く感じます。
皆さんも、日々道具を使う中で
良い状態を保てるよう
少しでいいですから、メンテナンス
してみて下さいね。
きっと愛着も湧きますし
より使いやすくなるはずです。



初日の出のこととか
見に行った展覧会のこととか
忘れないうちに書かないと!
頑張ります。ではでは