TAjiKA

四代目の日々を綴る日記です。

about

”TAjiKA”は、ハンドメイドならではといえる独特の風合いと、アン ティーク鋏のような優美なデザイン、そして申し分のない気持ち良い切れ味をあわせ持った、こだわりの一品に仕上がっています。

works

”TAjiKA”の商品はこちらから。


自分の今いる所
2012年12月05日


最近よく考えることがある。
今の自分の立ち位置。
どういう立場にいて
どんなことを求められていて
どういうことをしていかないと
いけないか・・・など
客観的な視点。


勘違いであれば良いのですが
最近、というか、TAjiKAを初めて
メディアに出始めてから
すごいね。とか、頑張ってるね。と
言って頂けることが増え
自分が思っている自分より
ちょっと大きくなっているような
そんな気がします。


でも、自分は意外と冷静で
これは謙遜でも何でもなく
職人としてはまだまだ半人前です。

一人で全ての工程をできるわけではなく
大事な工程はまだ父しかやっていないし
もちろん、私にしかできないことも
私の方ができることも、もちろんありますが
何でも父に頼らざるを得ない状況。

それを毎日体感しているわけですから
いくら褒められようが、全くその気にはならないのです。



また、催事などに行ってもそう。
知り合いの方たちは、名前の通っている
作家さん・デザイナーさんで40歳前後。
皆さん、いろんな経験を経て
自分の力でそこまで出てきておられます。
一方、私は曽祖父、祖父、父という
3代が続いてきたからこそ今があり
ああいう場に呼んで頂ける。

この前のテレビだってそう。
自分で見ていて、皆さんにはいろんな背景があって
すごく厚みを感じましたが、私は薄っぺらく感じた...。
でも、それはあまり悪い意味ではなく
まだまだこれから自分にはどんなストーリーも
描ける状態であるということ。
まだ真っ白なんですよね。これから。


立ち位置.jpg


途中、愚痴っぽくなりましたが
後ろ向きというわけでは全くありません!
むしろ、前しか向いていないというか。
自分の今の立ち位置を確認することは
今、何をすべきか確認すること。
これから何をすべきか考えること。



この前、ラジオを取り上げたのは
あの講演のタイトルと自分の考えていることが
ちょうどリンクしたからだったのです。
ちょっと内容は違いますが
いろんな気付きがありました。
すごく面白い話なので、お時間ある方は是非!



ちょっと難しい話を少し続けるか
連続で本の紹介にいくか迷っています(笑)
次回の投稿で決まると思うのでお楽しみに♪
ではでは


「愛されるブランドになる」ということ
2012年11月22日


私をよく知っていたり
催事などで見かけた方は
お分かりかと思いますが
普段はほんとにフツーの29歳
の服装をしています。

昔から服は好きなので
他の物を多少我慢しても
良いと思った服は買ってしまう
そんな性格なのですが
ここ最近毎シーズン買っているのが
「sacai」というブランド。

もう有名なので知っている方も
多いかもしれませんが
メンズが始まった1stシーズン目から
ずっと見てきています。

まぁ、詳しい服・ブランドの説明話は置いといて
今回は「愛されるブランドになる」ということについて。



正直、sacaiの価格は高いです。
毎期買っているとはいえ
1アイテムか多くて2アイテムくらい。
それ以上はとても・・・。
では何故そんなものを買うのか?

一つは、デザインもそうですが
素材がとにかく良いこと。
私は物持ちが良いと言われますが
良い物をきちんとケアしながら使えば
ほんとに長持ちします。
取扱も大事にするし、そうすると
愛着も湧いてくる。

シンプルなのに、ちょこっと遊びがあって
ほんとに良い所、突いてくるんです。


それと、今回改めてすごいと思ったのが
製品のアフターケアについて。
実は下の写真のボーダー部分、サテンのテープが
縫い付けてあるのですが、ファスナーが引っかかって
糸がほつれてしまったのです。。



sacai.jpg


近くの修理屋に出そうか、知り合お願いしようか
いろいろ悩んでいた時に、sacaiのタグに
「ニットのお直しは一度ご連絡を。」
みたいなことが書いてあったのを思い出して
東京の本店に連絡をしてみると
一度商品を見てから連絡もらえるとのこと。

結局、アトリエで無償で修理して頂けることに。
たぶん、修理屋に出してたら数千円はかかりそう。。


後でネットで調べてみると
ニットの修理で無償だった方もいたようです。
※もちろん、有償の場合もあるみたいですが。


程度によって、有償・無償の違いはあれど
販売しているブランドに直接アフターケアを 
お願い頂けるのは、安心できるし、嬉しいこと。

ここの対応を間違うと、信用問題にも関わりますし
きちんと対応すれば、もっとファンになってもらえる。
扱うものは違えど、すごく勉強になりました。
そして、私自身、今までよりもっとファンになりました。


愛されるブランドになるには
デザイン・品質の良さだけでなく
アフターケアも含めた
長く付き合っていける関係を
お客様と築けるかが重要。
TAjiKAもそうなっていけるよう
頑張ろうと思います!!


センスとは・・・
2012年11月15日


最近ではないですが
twitterで気になる一文を見つけた。



「センスとは、対象への理解のことだ」




なるほど。
あの人、センスが良いね。とか
センスのいい選び方とか・・・
「センス」ってよく使う言葉ですが
意味はフワ〜っとしか分からないし
それほど考えたこともなかった。

生まれつきなのかな?と思ったこともあるけど
どうもそうではないみたい。


上の言葉を当てはめてみると
例えばファッションセンスの良い人は
「対象=自分」のことをよく理解している人。
サイズとか似合う色とか。

物を選ぶセンスの良い人は
「対象=空間」に合う物を理解している人。
例えば家なら、どんな雰囲気が合いそうで
そこにどんな家具を置くのか、大きさは?などなど。


それぞれ対象についてよく理解し
合うものを選び出せる引き出しを沢山持っていれば
きっと「センスが良い」ということになるんだろう。


このblog書きながら、ある女の子のことを思い出した。
その子は十代前半〜半ばにして、パリコレなど
有名ファッションショーに招待されるほど
ものすごくセンスの良い子だったらしい。
(↑ものすごく有名みたいだけど、名前忘れてしまった。。)
その子を知った時、センスって生まれつきだと
思ったのですが、あの歳にして、ブランドや服
自分のことをよく理解していたから
センスが良かったんだと、今になって気づいた。
(あ!タビーちゃん!やったかな?もし知っている人いたらコメント下さい。)


竹二にしても、TAjiKAにしても
何が似合って、何が合わないのか
改めてきちんと向き合って考えてみようと思う。


最後に、全く関係ないですが
あるブランドの好きな写真をUPします。
めっちゃ個人的(笑)
ではでは

garments.jpg


展示の総括
2012年11月11日


こんばんは。
展示が終ってから
もう2ヶ月が過ぎようとしている
11月11日の今日。
ようやく展示の総括です(笑)


まずはいっぱいの写真を。


tenji1.jpg

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切り試しのコーナー

tenji4.jpg
こんな珍しい鋏も。(ベルベットの持ち手)

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ハサミノート

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tenji9.jpg
説明してます。(唯一、職人ぽい。と言われた場面。。)


 



前にもお伝えしたかもしれませんが

手作りの鋏があることを知らない世代が
これからどんどん増える中
どのようにすれば、知ってもらえるのか?
安価な物との違いや良さを感じてもらえるのか?

こういうことは、常に考えてきました。
考えてきたつもりでしたが
最近、竹二のHPのご挨拶を読んで
改めて自分のブレなさを感じて
自分自身が一番驚いています(笑)




鋏を選ぶ「基準」を示したい。




これが一番の目的です。
もちろん、上に書いたような
いろんなことを感じてもらうことも
同じく重要ですが、皆さんの中に
こんな鋏もある。ということを知って
選択肢の一つになること。
それが大事だと思っています。

あとは、お客様によって
価格で選ぶ方もいるでしょうし
使い勝手、用途などなど
個人の価値観によって
選ぶものだと思っているので
絶対にうちのような鋏を買うべき!
だとは思っていません。

ただ、そこで選んで頂けるよう
鋏としての機能はもちろん
デザインやパッケージ、イメージなど
より良いものにしていくつもりです!



今回は、より多くの方に
来て頂きたいという想いから
TAjiKAをメインにした内容で
鋏に興味がない方=参加して下さった
各クリエイターのファンが集まってきて
鋏にも触れてもらう、知ってもらう
そんな展示にしました。

DMも必要最小限にしたので
来て欲しいターゲットを設定したり
置いて頂く場所もすごく考えて
限定したりと、難しさもあったのですが
それなりの効果は出たのかな?と思っています。
鋏を取り扱って頂いているお店全てに
置いて頂けず、申し訳ございませんでした。


展示会場にいて感じたのは
やっぱり実際に触って、切り試しをしてもらうと
より良さが伝わる!ということ。
見てるだけや知っているだけでは分からない
体感することの大切さ。
スッと布が切れた時の皆さんの「わっ!」
という顔、すごく覚えています。


そして、体感して頂いた後は
はさみのおと=ハサミノート
にお名前や鋏の開閉の音を書いて頂き
中には1ページに2行という
贅沢に使っておられた方もいましたが(笑)
すごく良い記念になったというか
皆さんのお言葉がすごく励みになり
大切な宝物ができました。
ご協力下さった皆様ありがとうございました。



最後にはなりましたが
石野さん、NU_LOW君、古家ニーチェ、ノダマキコさん
ご協力ありがとうございました!

そして、名前は一度も出ませんでしたが
二階堂さん、和田君。
この二人がいなければ
今回の展示はできませんでした。
「おと」というテーマや
DM、キャッチコピー、ポスターなどなど
ほんとに全てのことに関わって頂き
ありがとうございました!!
そして、今後も宜しくお願いします(笑)


これからも不定期ではありますが
形を変えながら展示は継続していきます。
東京での催事や先日のトークイベントでも
「行けなくて残念だった。」
「関東でもやって下さい!」
と声をかけて下さる方もいらっしゃいました。
今、自分には東京や他の地でできるほどの
力はないと思っていますが、将来的には
いろんな土地でできると良いな〜
なんて想像もしています。
実現するかは分かりませんが
少しでも多くの方に見て頂けるよう
頑張りますので、これからも宜しくお願いします!
総括まで時間がかかったので
展示について書いたblog記事
下にリンク貼っておきますね。
ではでは



イラスト展示(ノダマキコ)
フォトプリント展示(石野千尋
映像展示(NU_LOW,古家ニーチェ)


Talk event @iTohen
2012年11月05日


こんばんは。
先日のトークイベントに
お越し頂いた皆様
ありがとうございました!

予想以上の人数に驚きましたが
終ってから沢山の方が
鋏を見に来て下さったこと。
話、伝わったよ!って言って下さったこと。
ほんとに嬉しかったです。

itohen_talk.jpg


itohen_talk2.jpg


itohen_talk3.jpg



とはいえ、反省点も多く。。
せっかく異業種が集まったのに
うまく話しを振って聞き出せなかったこと。
話そう・お客さんに聞こうと思っていたことを
すっかり忘れてしまったこと...。

思い返すと、至らぬ点が多く
修行同様、伝えることも勉強せねばと
思う今日この頃です。



それで、一つ補足が。
来られてない方は分からないかもしれませんが
それは来た方の特権ということで(笑)

もし本当になくしたくないのなら
それを使い続ける「覚悟」を
使い手も持たなければならないし
意見だって言わないといけないと思います。
ただ、「もうなくなる」ということだけに
反応をして、残すことを望むのは
やっぱり無責任。

だから、
作り手は使いたいと思ってもらえる物を。
使い手は作り手が続けられるように応援を。
お互いが良い緊張感をもった関係に
なれると良いんじゃないかと思います。


他にも、価値観のこととか
TAjiKAのこととか、いろいろお話しようと
思っていたことあったのですが
ま、あれはあれで楽しかったので
良しとしましょう!!
出来なかった話はまたの機会か
blogに書こうと思います。



鉄は熱いうちに打て!じゃないですが
忘れないうちにトークのこと書きました。
次回は展示のまとめ書きますね。
ではでは