TAjiKA

四代目の日々を綴る日記です。

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”TAjiKA”は、ハンドメイドならではといえる独特の風合いと、アン ティーク鋏のような優美なデザイン、そして申し分のない気持ち良い切れ味をあわせ持った、こだわりの一品に仕上がっています。

works

”TAjiKA”の商品はこちらから。


フィールドオブクラフト倉敷2017
2017年06月03日

こんばんは。
少し遅くなりましたが、フィールドオブクラフト倉敷に
お越し頂いた皆様、ありがとうございました。
また、実行委員やボランティアの皆さん
出展者の皆さんお疲れ様でした。
今日は今後のことも含め、FOC2017を振り返ろうと思います。


今年の展示は、鋏がどのように修理できるのかを
伝えられるように、錆びてしまった鋏3丁それぞれの
片方(写真下になっている平手側)だけを磨いて展示しました。

foc201703.jpg

説明しないと伝わりにくいのですが
気になって見ておられた方々に説明すると
すごく驚かれていたのが印象的です。

写真くらい錆びてしまっている鋏でも
新品のように磨くことは可能です。
(錆びの下地の状態にもよります)
磨きや研ぎ、ネジ交換、調整など
すべて修理しても、代金は3000円以内です。
これを安いか、高いと考えるか。
あなたはどう思われましたか?

※沢山依頼がくると製造に支障があるので
基本的には弊社製品のみ承ります。
他社製品でも可能な場合もありますので
電話かメールでご連絡ください。


続けて出展させて頂いていると
顔見知りの方や何年か前に購入された方から
修理の依頼があります。今年もいくつかありました。
鋏を見ればどのように使っていたかはすぐ分かります。
皆さん、「こんな風にしてしまってすみません。」と
おっしゃいますが、使っていた証拠というか
きれいなまま引き出しに入っているより、実は嬉しいものです。
そう考えられるのも、修理ができる強みでしょうか。

foc201702.jpg

また、ここ数年は毎回布や革の試し切りも展示しています。
使ったことのない方は特に、「あー、鋏ね。」くらいの
気持ちで見ていらっしゃるのかもしれませんが
切られた時の驚き方や無言でずっと切っている方を見ると
「よしっ!」と少し嬉しくなります。
私はまだまだ技術が追いつかないですが
父はすごいなと感じる瞬間でもあります。


TAjiKAを始めた当初よりは認知度は上がりましたが
まだ知らない人も多いのが現状です。
存在だけでなく、見た目が同じ「鋏」でも
使い心地や切れ味が全く違うこと
修理が可能なこともほとんど伝わっていません。

情報過多な現代にどう伝えていくか
ただ発信しても流れていくだけ。
誰に、何を、どんな風に、どこで、どれだけ伝えるのか
しっかり考えないと伝わらないですね。



現在、伝える形の一つとして多鹿治夫鋏製作所が発行している
「TAJIKA Journal」について、まだ詳しく書いたことがないので
近々書こうと思います。ではでは